話題のChatGPT。ふと「今後企業が生き残る為に重要な要素を教えてください」と聞いてみたら以下の返答がありました。なるほど、どれも大事な視点。1つ1つ深掘りたいところですが、今回は「労働力の能力開発」について少し深掘りしていきたいと思います。・人事部として社員の能力開発について網羅的に整理したい・組織の部長として部下の能力開発に足りない要素を知りたい・経営者として社員教育・キャリア制度について改めて検討したい上記のような対象の方はぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。「人的資本経営」と「労働力の能力開発」の違いまず「労働力の能力開発」の定義についてより理解するために、近しい概念である「人的資本経営」との違いを聞いてみました。この回答により、「人的資本経営」の一部要素として「労働力の能力開発」の考え方があることが理解できました。人的資本経営には欠かせない要素なんですね。労働力の能力開発の具体的な要素ここからは具体的な要素を洗い出してみます。単なる研修やトレーニングだけに集約するのではなく、パフォーマンス管理や健康とウェルビーイング、ダイバーシティとインクルージョン等、能力開発を一過性に終わらせないための視点も網羅されていると理解できました。ちなみに、各要素がどのような関係性なのか気になり図示化についても聞いてみました。ChatGPTがテキストベースのAIモデルであることは百も承知です。しかし、丁寧に図解のヒントを教えてくれました。ヒントを頼りに図解化してみたのが下記の図です。図示化するとだいぶイメージが湧きました。ここからはそれぞれの構成要素について具体的に掘り下げていきます。ダイバーシティとインクルージョン土台となるダイバーシティとインクルージョンについて重要な要素を聞いてみました。回答を見て、ダイバーシティやインクルージョンを促進するための具体的なポイントや注意点を述べるというより、ここではあくまでも抽象的なポイントに留めている印象を受けました。推進する場合は、各論の進め方などを改めて指示を出してみるとより具体的な回答を得られると感じます。健康とウェルビーイング健康とウェルビーイングについて重要な要素を聞いてみました。先述の回答と比べ、より具体的な回答が得られていると感じます。物理的健康と心の健康、ワークライフバランス、安全教育、社会との繋がり、それぞれの回答を見ても具体的な方法まで提示があり、すぐに対策を検討できそうです。スキルトレーニングと教育スキルトレーニングと教育について重要な要素を聞いてみました。画一教育から個別教育、座学教育より実践教育、単発教育ではなく継続教育、デジタル学習を用いた学習管理の最適化等がここでのポイントであると感じました。教育内容もより進化していることが垣間見えます。リーダーシップ開発リーダーシップ開発について重要な要素を聞いてみました。リーダーシップ開発においては、一筋縄では進まないことは個人的に今までの支援業務の中でも痛感しています。こちらの回答でも、様々な要素がリーダーシップには必要となり、また具体的な対策についても「さまざまなアプローチ」という文言に留められています。引き続きリーダーシップ開発については探究していく必要がありそうです。キャリアパスの明確化キャリアパスの明確化について重要な要素を聞いてみました。キャリアパスの設計とキャリアパスの運用についてポイントがまとめられていると感じ、「2.職務の明確化」と「5.柔軟性と個別化」がキャリアパスの設計時の考え方、あとの要素は運用時のポイントであると捉えました。パフォーマンス管理パフォーマンス管理について重要な要素を聞いてみました。「6.組織のビジョンと戦略の整合性」が重要な要素として抜け漏れず入っている点は素晴らしいと感じました。「経営戦略と人事戦略は一致させる」重要性は、当社も支援先によくお伝えしている点であり、人事戦略が経営の根幹であることをChatGPTも認識していると感じました。まとめここまでの内容を整理し、改めて図解に落とし込んでみました。全体像はご理解いただけましたでしょうか。ここまでまとめての所感として、網羅性があり本図解を作成している中で気付きも多くあった一方、具体的な対策への落とし込みがあと一歩弱いと感じるテーマもあったりと、気付きと改善の両面を感じました。とはいえ、旧来このような体系を作成する場合にはインプット・アウトプットに多大の負荷が掛かっていましたが、ChatGPTの台頭後、ある程度のクオリティまではすぐ作れるようになったことに時代の変化を感じます。本内容をご参考に、自社の能力開発について足りない要素を振り返っていただけますと幸いです。