本記事はこんな方におすすめ!新卒採用を行なっており、学生の最新の就活スタイルを知りたい新卒採用を行う上で、学生の集客に悩んでいる新型コロナウイルスの状況が落ち着いてきた今、対面での採用活動に戻そうと考えているこんにちは株式会社BottoKインターン生の田中萌桃です!突然ですが、この記事をご覧になっている皆様の会社では新卒採用を行なっていますか?行なっているとしたら、どのように行なっているでしょうか?ここ数年は新型コロナウイルスの影響で、オンラインでの会社説明会や選考が主流となってきましたね。このオンライン選考、実は私を含め、一部の学生にとっては大変ありがたい変化なのです。どんな学生にとってありがたい変化なのか?それはズバリ、「遠距離就活」を行なっている学生です。今回は、「遠距離就活」とは何か、24卒で就職活動真っ只中の私自身の経験も含めて、最新の新卒学生就活事情と遠距離就活生の採用方法をお伝えします!最後までぜひご覧ください。目次遠距離就活とは遠距離就活は、「現在地と希望する就職先の所在地が異なる学生がオンラインで企業説明会や選考に参加し就職活動を行うこと」です。「現在地と希望する就職先の所在地が異なる学生」とは具体的には以下のような学生を指します。①地方の大学に通っており、首都圏や関西圏で就職を希望する学生②首都圏や関西圏の大学に通っており、地元など地方で就職を希望する学生③海外にいて日本国内での就職を希望する学生私自身は、①と③に当てはまります。私の大学、立命館アジア太平洋大学は大分県にありますし、留学中のため私の現在地はカナダのトロントです。つまり私は、遠距離就活生の中でも特に超遠距離であり、帰国まで国内で行われる対面の就活イベントには一切参加できません。日本国内の学生も、授業はキャンパスで行われているため日々通学する必要があります。その中で東京や大阪で行われるイベントに参加するには時間やコストなど、様々な犠牲が伴います。時間の面では、大分ー東京間の移動には空港間だけで2時間以上かかります。家から空港までの時間をカウントするとさらに長くなります。もし就活イベントが午前中であれば、前日入りをしなければなりません。また、コストにおいても直前であれば往復8万、3ヶ月前に予約をしても往復2万以上はかかってしまいます。大分県の最低賃金は854円(2022/10/5現在)、アルバイトをしていたとしてもかなりの痛手となることがお分かりいただけると思います。その点、オンラインで全てが完結する就職活動であれば、時間もお金も節約して就職活動ができ、学生にとっては大きなメリットとなるのです。逆に、対面でしか会社説明会が行われない。一次面接から最終まで全て対面で行う。という会社は、それだけでエントリーの対象外にならざるを得ません。さて、「新型コロナウイルスの状況が落ち着いてきているから、そろそろ対面の採用方法に戻そうか」とお考えの皆さん。ここまで読んでいただければ、オンラインでの採用活動は感染対策以前に、より多くの学生に認知してもらい、エントリーしてもらうチャンスであることがご理解いただけたと思います。ここからはより詳しく、遠距離就活中の学生を採用する方法をお伝えします。遠距離就活中の学生を採用するには(認知編)一般的に新卒採用は以下の流れで行われていると思います。認知→説明会/インターンシップ→本選考エントリー→選考→内定ここでは特に、そもそもオンライン説明会に参加する前、学生が企業を認知する方法について詳しく説明します。大手就活サイトでは認知されない?皆さんの頭にまず思い浮かぶ学生の企業認知方法は、リクナビやマイナビといった大手就活サイトでの認知ではないでしょうか?確かに私自身も、それらのサイトに登録しています。しかしながら、私自身は新しい会社を認知するためではなく、基本的にはもともと知っている企業の求人情報を探すために利用しています。就活サイトの方が、各企業のWebサイトをひとつひとつ調べるよりも簡潔に求人情報やインターンシップ情報がまとめられているためです。またオンラインで行われている合同説明会も、既に知っている企業の説明を聞くことを目的に参加しています。あまり声を大にしては言えませんが、知らない企業の説明は聞かない、もしくは聞き流してしまっています。自分が知らない企業を探すために利用することも無いわけではありませんが、何百件という検索結果を全て見ることは難しく、多くて最初の100件を確認して終わります。もちろん、真面目で丁寧な学生は知らない企業の説明もしっかりと聞き、検索結果を全て確認しているかもしれません。ただ、私のような学生が大半であることは間違いないでしょう。認知獲得には「スカウトサイト」がおすすめでは私がどこで新しい企業を認知していたかというと、「スカウトサイト」です。私はいくつかのスカウト型の就活サイトに登録をしています。スカウトをくださる会社の9割は、私がもともと知らなかった企業です。しかし私は、スカウトをくださった全ての会社の情報に目を通しています。お忙しい中、時間とコストをかけてスカウトをくださったことを知っているからです。特に、スカウトメッセージの中に私のプロフィールに関するコメントを記載していただいていると、必然的に興味が湧きますし、学生に対して真摯に向き合ってくださる会社であると判断出来、スカウトを承諾することが多いです。ぜひ一度スカウトサイトで気になる学生にアプローチをしてみてはいかがでしょうか?遠距離就活中の学生を採用するには(説明会/インターンシップ編)さて、ある程度学生が集まったら今度は会社説明会やインターンシップに参加してもらいます。オンライン会社説明会、インターンシップともに重要なことは学生の集中を途切れさせない良い印象を残すことです。一方的にスライドの内容を話す説明会では、内容に工夫がなされていない限り学生の記憶にはあまり残らないのが現実です。志望度の高い会社でなければ尚更、私自身の経験としてもあとから振り返った際にあまり思い出せません。一方、学生参加型の説明会や、工夫されたコンテンツ、話す内容が精査され簡潔な説明会では私自身最後まで集中して話を聞くことができましたし、重要なポイントが理解できたため記憶にもしっかりと残っています。気まずい座談会を避けるために会社説明会でよくあったのが、30分以上の座談会が突然始まるケースです。残念ながら、志望度の高い学生以外は指示がない限り事前に質問を用意していません。また、突然質問をしてと言われても思い浮かばないのが事実。すると何が起こるかというと、質問がなくなりひたすらシーン…となってお互いに気まずい時間が流れ始めるのです。ただし、事前に「よく聞かれる質問リスト」が用意されている座談会ではそのようなことはありませんでした。一つ具体例となる質問をあげてくださることで、それに付随して私も質問を考えることができたからです。また質問が多く飛び交うほど、説明会では聞けなかった情報を聞くことができ、学生にとっても有益な時間だったという印象が残ります。学生の集中力を高めるためにもう一つ重要なポイントは、「参加者のカメラをオンで開催すること」です。私の経験上、これだけで説明会への集中力が桁違いになります。カメラをオンにしていると、しっかり話を聞いている姿を見せなければならないと思い、必死にメモを取るからです。逆にカメラをオフにして参加しても良い説明会では、事前に断りが無い限りスライドのスクリーンショットを撮って終わってしまっていました。もちろん、説明会後の記憶も段違いになります。遠距離就活中の学生を採用するには(面談編)説明会を行うほどの人数はいないけれど、気になる学生との接点が持てた。学生に対して丁寧に向き合っているアピールがしたい。そのような状況にはカジュアル面談が良いかもしれません。私の経験上、説明会に参加して興味を失った会社は多々ありますが、カジュアル面談をしていただいて興味を失った会社はほとんどありません。その理由は自分に興味を持ってもらえているという実感が湧くから面談への準備で会社の下調べをするからです。カジュアル面談は学生ひとりひとりと20~30分ほど話すため労力がかかりますが、学生の興味を引くことが容易くなります。学生側は企業との1対1での会話となるので、最低限の会社に対する下調べを行ったり、事前に質問を用意するため会社に興味を持ちやすくなります。また、自分のキャリアや社会人になるにあたっての相談など、企業の情報に加えて社員さんの人柄や社会人としての心構えなどを深く知ることができる良い機会になり得ます。オンライン選考では難しい、「会社の中身を知る」ことがカジュアル面談で可能になり、親近感が湧くのです。私自身もカジュアル面談で自分の適性や社会人になってからのマインドセット、タイムマネジメントの方法などを聞き、非常に参考になりました。企業側としても、学生の情報を選考前に把握することができる良い機会になるかと思います。面接と面談の違いただし、面接と面談を混同させないようご注意いただきたいと思います。面接ではない面談では、学生側も会社の情報を求めています。一方的に学生の情報ばかり聞き出していては、学生側にとっては少し不満の残る面談となってしまうかもしれません。また、私が経験した中で悪い印象を持ったケースがあります。それは面談だと言われていたにもかかわらず面接だったことです。面談中は私の情報ばかりを聞き出され、もちろん面接用の準備はしていませんでしたので上手く話せず、後日お祈りメールが届きました。準備をせずともきちんと話せるのかどうかを試していたとも考えられますが、私としては、そもそもエントリーしていないのになぜ不合格通知を送られなければならないのか不思議でなりませんでした。面談というからには、「選考ではないから安心して質問できる場である」ことをお伝えいただきたいと思います。そうすることで学生側も会社について理解を深めることができ、志望度が上がる可能性が高まります。遠距離就活中の学生を採用するには(面接編)さて、最後に本選考の面接です。先に述べた通り、一次面接から全て対面だと遠距離就活生は選考に参加することが難しくなります。「最終面接は対面で」など重要な場面でのみ対面で設定されていれば参加できます。ただし、対面面接の日程は余裕を持たせて学生に伝えていただくようにお願いします。突然来週対面でと言われても、学校の授業やアルバイトを調整することは困難であり、飛行機などもかなり値段が張ります。対面面接の日程を調整するには、その学生が今どこにいるのかを一度確認しいただきたいです。またオンライン面接では、面接の最初に接続が悪くなった時の対処法を説明していただくとスムーズです。さらには、面接官はメモをとっておりカメラ目線ではない点などを事前に言っていただける企業はとても丁寧な印象を持ちました。もちろん、面接で作りたい雰囲気は企業によって異なると思いますので、皆様の作りたい雰囲気をオンラインでも醸し出せる工夫をすると良いと思います。遠距離就活の実態と就活生の集客、採用方法いかがだったでしょうか。学生が採用について意見するなどおこがましいことは承知の上ですが、実際に就職活動をして様々な企業の方とお話ししている人間の一意見として参考になれば幸いです。